喜寿祝いのＱ＆Ａ｜喜寿って何だろう？

Ｑ｜喜寿とは何だろう？

A. 喜寿祝いとは、77歳を迎えた日本発祥の長寿のお祝い事を指します。

喜寿（きじゅ）の由来は「喜」の文字が「草書体」で書くと「㐂」（七十七）と読めるところから来たものです。還暦祝いと古希祝いは、古くは中国から伝わったとされていますが、喜寿のお祝いに関しては日本が発祥といわれています。

喜寿祝いを含め、長寿のお祝いは基本的には数え年で祝うとされていますが、その風習も時代とともに変わり、現代では満年齢（喜寿なら77歳を迎える誕生日）の年にお祝いをされる方がほとんどです。

ちなみに還暦や古希の発祥は古代中国で、中国の儒教には敬老思想と長寿を尊ぶ思想がありました。日本においては奈良時代に「長寿を祝う」習慣として取り入れ、貴族たちの間で広く行われるようになったのがはじまりと言われています。

この長寿の祝いは「年祝」とも呼ばれ、長寿を迎えたことを喜び、それを記念する儀礼で、当初は40歳を「四十の賀」、50歳を「五十の賀」と祝っていました。室町時代の頃より、「還暦」や「古希」などと呼び祝うようになり、その後、江戸時代に広く一般的に行われるようになったようです。

Ｑ｜お祝いで気をつけること

A. 健康面に留意し、77歳の喜寿は盛大にお祝いしましょう。

喜寿は「喜の年」ともいえ、非常に喜ばしい年であります。また、中にはラッキーセブンと捉え、更なる長寿への意気込みを掛けて77歳になっても趣味や仕事に精を出す人もたくさんいらっしゃいます。

しかしながら、長寿の祝いをするとご本人が年を感じて気落ちする場合もあります。例えば病院に通院していたり、周りの同世代の方がご病気したりなど、取り巻く環境にふとご自身の将来について物思いに耽ってしまう方も稀にいらっしゃるようです。

お祝いをする際は、ご本人の意向・姿勢に配慮する必要があり、必ずご家族揃って食事をし、お祝いをして差し上げましょう。

喜寿以降の長寿祝いは年齢的に精神的にも体力的にも負担が大きくなるはずです。ご家族に囲まれて盛大にとり行われるお祝いは幸せいっぱいに感じられるはず。くれぐれもプレゼントだけを通販で贈るようなことは避けましょう。

Ｑ｜お祝いはいつするの？

A. 満年齢のお誕生日にお祝いされる方がほとんどです。

昭和30年過ぎまでは数え年の76歳のお正月にお祝いされる方が一般的でしたが、現在では満年齢で77歳を迎える誕生日当日にお祝いをされる方がほとんどです。

そういった意味ではお祝いのパーティーやプレゼントは誕生日当日に取り仕切ることが良いかと思いますが、現代は核家族化も進み、おじいちゃんおばあちゃんと同居されていなかったり、ご兄弟も離れて暮らす家族も多いです。一生に一度の喜寿祝いですから、家族全員が揃う日を段取り、お誕生日の前後一週間の週末などに行ってもよろしいかと思います。

また、77歳ともなると健康面にも気を使う年齢です。無理に誕生日を合わせずとも、お正月やお盆の時期にお祝いされる方も多くいらっしゃいますので、時期はご家族と相談してタイミングをみてサプライズにしてあげてください。

会社関係や法人関係などでお祝いされている企業様はご祝儀、あるいは記念品のみを渡すことがほとんどですが、77歳ともなるとすでに定年を迎えており、上司の方のお立場もケースバイケースでお祝いのタイミングは異なると思います。お祝いをされる方々で相談の上で企画しましょう。

Ｑ｜今年喜寿の人の干支は？

A. 2024年（令和6年）、77歳を迎える方の干支は十二支の12番目である亥（いのしし）となります。

2024年に77歳の喜寿を迎える方は、1947年（昭和22年）生まれの方となります。本来の“十二支”と“十干”との組み合わせとなる「十干十二支（じっかんじゅうにし）」ですと、「丁亥（ひのとい）」となります。

ちなみに来年の2025年に喜寿を迎える方は、1948年（昭和23年）生まれ「戊子（つちのえね）」となります。

Ｑ｜なぜ喜寿は「紫」色なの？

A. 紫は気品や風格を備えた色、貴族の冠位は紫色が最上位。

還暦のお祝いでは｢赤色｣、古希のお祝いでは「紫色」がキーワードですが、喜寿のお祝いでも｢紫色｣がテーマカラーとなります。では、なぜ「紫色」なのでしょう。

実は紫色は、古くから特別な意味を持つ色と考えられてきました。たとえば、聖徳太子の時代。貴族の冠位は紫色が最上位の地位を表す色でした。僧侶でも紫の衣を身につけることができるのは最高位の僧侶に限られていたほど。その後、こうした考え方は一般にも広がり、紫は気品や風格を備えた色として尊ばれるようになっていきました。

だから喜寿のお祝いには、長寿への敬意といたわりの心が込められた紫色をキーワードにお祝いを。もちろん紫色にこだわらなくても、その心を大切にしてお祝いをしましょう。

Ｑ｜どんなものが喜ばれるの？＆プレゼント選びの注意点

A. 健康と長寿の願いが込められた贈り物なら◎

喜寿のプレゼントを選ぶ注意点として気をつけたいところは、プレゼントの背景にお年寄り扱いをしないというところですが、少し落ち着いた健康面や食べ物のギフトが喜ばれているようです。

77歳ともなると、元気な方もいれば体力的に衰えてくる方もいらしゃいます。周りの同世代の方がご病気したりなど、取り巻く環境にも様々です。心ではわかっていたとしても、あまり露骨に年寄り扱いされることは嫌いますので、「長生きしてほしい」「これからも健康長寿」といった願いをこめたプレゼントを渡しましょう。感謝の言葉、労いやお祝いの言葉を添えてプレゼントするとグッと喜ばれると思います。

また、77歳ともなるとも欲しいものという概念が薄れてきて精神的にも満たされている方が多いはずです。日頃の疲れを取ることで健康になったりすることが喜ばれますから、家族みんなで温泉旅行という贈り物が人気なのはうなずけますね。

旅行先のホテルでプレゼントしたり、レストランでお祝いの会を準備される方は、あまり大きい物だと持ち帰るときにも不便を掛けてしまいます。持ち帰りの段取りや渡す際にはお店の人と相談、帰りの宅配便や紙袋など細かな気配りも抑えておくと更にポイントが高いので覚えておくと良いでしょう。

Ｑ｜どれくらいの予算？

A. 20,000円～77,000円と幅があり、平均額は約39,000円です。

77歳の喜寿の贈り物となると本格的な長寿のお祝いごとです。

還暦ですと人生の折り返し地点でまだまだ現役と言われる年代ですが、77歳となるとお祝いをされる子供たちも30代前後、お孫さんもだんだんと大きくなる世代ですので、ご予算も還暦祝い（31,000円）や古希祝い（35,000円）より大きくなっています。

個別に見てみると、子どもから贈るプレゼントの予算相場は1万円～5万円ほどとなっています。金額に幅があるのは、プレゼント単体の金額、もしくは家族で旅行に行った際の合計金額など、お祝いの規模によって様々だからと推測できます。

平均金額は39,000円ですので、一生に一度のお祝いだから奮発する、という方もいれば、兄弟姉妹でお金を出し合ってプレゼントを贈る、というケースもあるのです。

個室を予約できるレストランのコース料理の場合、予算は4,000円～10,000円ほどが相場のようですので、プロに料理をお任せし、家族で催し物を考える方に集中する方も多いです。レストランやホテルを予約する際は、喜寿のお祝いであることと主役の好みをお店に伝えれば、ふさわしい祝い膳を用意してくれます。

自宅でお祝いする場合は、尾頭付きの鯛・赤飯・お寿司などが定番のようです。喜寿を迎える主役からのリクエストがあれば、好物をたくさん作ってお祝いしてあげましょう。お孫さんがいらっしゃるご家族は、お孫さんからの手紙などはおじいちゃんもおばあちゃんもひとしお嬉しいようですね。